太陽光を含めて光はその波長の長さによって幾つもの色で構成されています(図1)。散乱のしやすさは波長の長さに関係し短いほど散乱しやすい特性があります。
(図1)
図の左側に行くほど光里の波長が見やすく散乱しやすい
そのため最も波長の短い青い光がもっとも散乱するのです。私達が空を見上げた時に空が青いのは太陽光の中の散乱された青色の光が眼に届いているからなのです。
(図3)
太陽光の中で波長の短い青い光だけが
目に入るので空が青く見える
最近メガネのCMなどで耳にするブルーライトカットコートやカラーは眼内で散乱しやすい青い光を意図的にカットすることでチラツキの抑制やコントラストの向上を狙ったものです。
同じ理由から夕日が赤いことも説明することができます。夕日が沈む際と日中直上にあるときでは私達と太陽の間にある大気の層の厚みが大きく異なります(図4)。夕日は大気の層が厚いため太陽光に含まれる光のほとんどが私達まで届く前に散乱してしまいます。しかし、波長が長く散乱しにくい赤い色の光だけが私達の眼にまで届きます。だから赤く見えるのです。
(図4)
太陽光のほとんどが散乱して名に届かないが、
波長が長く散乱しにくい赤色の光のみが
目に届くので夕日は赤く見える