コロナ禍でマスクをする機会が増えた昨今、メガネ装用者を悩ませる「メガネがくもる」問題。

それに対処するためのくもり止めも多種多様なものがあります。それぞれの長所短所を1級眼鏡作製技能士が比較してみました。

マスクが曇るのはストレスになりますよね

液体スプレータイプくもり止め

手軽さ ☆☆☆
持続力 ☆
コスト ☆☆

液体スプレータイプは以前からあるおなじみのタイプです。

液体を吹き付けて拭きあげるだけの手軽さと乾拭きにならないのでレンズに傷がつきにくいメリットがあります。

ただし、くもり止め効果の持続力は控えめでこまめに塗りなおす必要があります。

使い捨てウェットティッシュタイプくもり止め

手軽さ ☆☆☆
持続力 ☆☆
コスト ☆

使い捨てのウェットティシュタイプ、一回分ずつの個包装になっており持ち運びも簡単、同時にレンズのクリーニングも出来て乾拭きにならないためキズもつきにくいです。

欠点は一回で使い捨てになってしまうためコストが高いということ。

普段使いでなく、お出かけのときだけ使う方が多いようです。

ジェルタイプくもり止め

手軽さ ☆
持続力 ☆☆☆
コスト ☆

ジェル状になっており、ごく少量をレンズに塗ることでくもり止め効果を発揮します。

塗布前にレンズをきれいにしておく必要があり、指などでレンズに塗ったり、塗った後にティッシュなどでふき取る手間もありますが、その分効果は強力で一度塗れば一日効果が持続します。

また約50回使えるので経済的です。

布タイプくもり止め

手軽さ ☆☆
持続力 ☆☆
コスト ☆☆

比較的最近現れた、クロスタイプのメガネ拭きです。

クロスにくもり止めの成分がしみこませてあり、拭くだけでくもり止め効果がつけられます。

値段は高めですが約250回使用でき、くもり止め効果がなくなったら通常のメガネクロスとして使えます。

欠点としては使用前にメガネをクリーニングせず乾拭きすると傷がつく可能性があること、付属の袋に保管しないと薬剤が乾燥してしまい効き目が失われてしまうことがあげられます。

番外編 くもり止め機能付きコーティング

くもり止めを使うのが面倒という方はメガネを作成する際にくもり止め機能コーティング付きレンズを使うの方法もあります。

コロナ禍以降HOYAや東海光学などのレンズメーカーは性能が向上したくもり止めコーティングを相次いで発表しています。

既存のくもり止めコーティングが定期的に薬剤の染み込んだ布で拭くなどのメンテナンスが必要だったのですが、メンテナンスフリーになり

反射光や傷の付きやすさの問題、効果が永続しないなどの欠点もありますが、以前に比べればだいぶ使いやすくなっています。

このウェブサイトでもコラムを書かせていただいたので詳しくはそちらをご覧ください。

まとめ

いかがでしょうかメガネのくもり止めといっても様々な種類があります。

それぞれに一長一短がありますので、これを選んでおけば間違いないというものはありません。

お客様のライフスタイルにあわせたくもり止めを選んでいただけると幸いです。