来店いただかなくても補聴器のフィッティングがリモートで可能です

近年の補聴器の技術革新は目覚ましいものがありますが、特にメーカー各社が力を入れているのが「補聴器をスマホに無線(Bluetooth)で接続する機能」です。

これまではその機能を主にスマホをアプリを介して補聴器のリモコンとして使ったり、音楽を聴いたりするために活用してきました。今後はスマートフォンを通じて補聴器をインターネットに接続し遠隔調整することが可能になります。

現代人の生活にスマートフォンは不可欠ですが補聴器をスマートフォンを中心とするシステムに一体化させる傾向はますます強まっていくでしょう。


もちろん補聴器は対面販売が大前提です。きめ細かなカウンセリングや使用、着脱方法の清掃、消耗パーツの交換など対面で補聴器技術者が行わなければいけないことは数多くあります。

しかし「ちょっとだけ音を大きくしたい」「プログラムの設定を変えたい」を自宅で技術者と相談しながらできることで補聴器使用者の負担軽減、コロナウイルス対策になることが期待されます。

実際、日本より早くリモート調整を導入していた欧米ではコロナ禍によりリモートフィッティグが当初の想定以上の広がりを見せています。

補聴器リモート調整のプロセス

お使いの補聴器がGNリサウンドの場合の手順

  1. リモート調整対応の補聴器とご本人のスマートフォンをご用意いただき、販売店のフィッティングソフト上で補聴器の設定の「遠隔サポート」を有効化します。その際リモート調整に必要な同意書に同意していただきます。
  1. お客様のスマホに専用アプリ「リサウンド・スマート3Dアプリ」をインストールして、お持ちのスマートフォンとペアリング(=紐付け)を行います。ここまでで事前の準備は終了です。
  1. お客様に補聴器を実際に使用していただき、遠隔サポートが必要になった段階で「リサウンド・スマート3Dアプリ」から「遠隔サポートのリクエスト」を開始し、問題が発生している環境や音の種類、プログラムの修正が必要かなどを入力していただきます。
  1. 販売店はお客様からのリクエストを受信したのち、記載された内容に応じて調整を行いお客様に調整内容を送信します。
  1. お客様が「リサウンド・スマート3Dアプリ」を起動し、販売店からの調整データをインストールすることで新しいフィッティングを適用できます。もちろん新しいものが合わなければ前の状態に戻すことも可能です。
4)お客様が調整データをインストールすることで新しい設定が反映されます

お使いの補聴器がフォナックの場合の手順

まずリモート調整対応の補聴器とインターネットに接続できるスマートフォン(タブレットも可)をご用意いただき、GoogleStoreもしくはAppStoreからMyphonakアプリをインストールしてアプリ上でお客様のスマートフォンと補聴器を連携します。これで事前の準備は完了です

リモート調整前の事前準備

実際にリモートサポートが必要になったら…

リモート調整が必要になった際には補聴器販売店に連絡して、サポートを受ける日時を予約します。予約した日時にアプリを起動していただき、メニューから「遠隔サポート」を選択した状態で聴覚専門家からの連絡をお待ちください。

遠隔サポートの流れ

そのあとはテレビ電話にてお互いが話し合いながら、店舗での通常フィッティングとほぼ同じ調整が可能です

認定補聴器技能者とテレビ電話にて会話しながらフィッテイングを行います

コロナ禍・ポストコロナ時代の補聴器遠隔サポートの可能性

コロナ禍の中、世界的に補聴器遠隔サポートのニーズは高まっており、すでに遠隔サポートが実施されている北米ではフォナック社だけでも今年中に1000万人のユーザーが利用すると予想されており、今後日本でもこうした流れが続くと見込まれます。

ただ、耳垢の除去やイヤモールド、耳栓のフィッティング、使い方のレクチャーまだまだ直接面談による専門家によるサポートが必須です。遠隔サポートは来店の回数を減らしお客様の負担や感染症の感染リスクを減らす方法として有効ですが「補聴器は購入してからがスタート、購入後のレクチャーや調整が大切」地元での購入の大切さは変わらないと私は考えます。

お気軽にお問い合わせください。045-731-2802営業時間 9:30-19:00 [ 水曜日定休 ]

お問い合わせはこちら