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はじめに
皆様はどのような時にメガネを必要とされますか? 日々のお仕事や「推し活」でスマートフォンの画面を長時間見つめるとき、夜更けまで趣味の創作や読書に没頭するとき、あるいはイベント会場でステージをしっかり見たいとき…。 40代、50代、60代と年齢を重ねるにつれ、こうした大切な「好き」な時間も、少しずつ手元の見え方や、長時間のスマホやPC作業による疲れ(眼精疲労)が気になり始める頃ではないでしょうか。
メガネは、今や視力矯正器具であると同時に、あなたの「好き」を支える大切な「相棒」であり、お顔の一部となる重要なアイテムです。 機能性や見え心地を優先するのはもちろんですが、もし「どうもメガネが浮いて見える」「メガネをかけると疲れた印象になる」と感じたことがあるなら、それは「似合う・似合わない」の問題かもしれません。
服やメイクと同じように、メガネにもパーソナルカラーが深く関わっています。 この記事では、国家資格である1級眼鏡作製技能士の視点から、単なる「流行のパーソナルカラー診断」で終わらない、「40代からの快適な視界」と「あなたの魅力を引き出すデザイン」を両立させるメガネ選びのヒントをお届けします。
そもそもパーソナルカラーとは?
パーソナルカラーとは、その人の色素(肌・髪・瞳の色など)や雰囲気に調和し、その人の魅力や個性を引き出す色のことを指します。
パーソナルカラーは、まず、瞳や髪、肌の色が青みがかった色が特徴の「ブルーベース」と、黄みがかった色が特徴の「イエローベース」の2つのグループに大別されます。

そこからさらに、色の鮮やかさや明るさによって、以下の4つのグループに分類されます。
- イエローベース: スプリング(Spring)とオータム(Autumn)
- ブルーベース: サマー(Summer)とウィンター(Winter)
40代からパーソナルカラーを意識するメリット
「もうこの年齢で、似合う色なんて…」と思われるかもしれません。しかし、私たち専門家から見ると、年齢を重ねる今だからこそ、パーソナルカラーをメガネに取り入れるメリットは非常に大きいのです。
- お顔の印象を明るく、健康的に見せる 似合う色のフレームは、肌に適度なツヤと透明感を与え、血色を良く見せてくれます。特に40代以降気になりがちな、お顔のくすみやクマ、ほうれい線などを、色の効果で自然にカバーし、若々しく健康的な印象を与えます。
- 「好き」を表現する個性を、より魅力的に ご自身の趣味や「好き」を大切にする皆様にとって、メガネは個性を表現する一部です。似合う色は、あなたの持つ雰囲気(例えば、穏やかさ、知的さ、華やかさ)と調和し、無理なくあなたの「らしさ」を引き立てます。「メガネだけが目立つ」のではなく、「メガネをかけた『あなた』が素敵」という印象を作ります。
- 「疲れ顔」に見せない、イキイキとした印象 趣味に没頭した後、ふと鏡を見ると「疲れた顔…」と感じることはありませんか? 似合わない色のメガネは、その疲れを余計に強調し、影を濃く見せてしまうことがあります。似合う色(特にレンズにほんのり色を入れるカラーレンズなども)は、お顔全体を明るく見せ、長時間の趣味活動の後でもイキイキとした印象を保つ手助けとなります。
(参考:簡易診断) ご自身のパーソナルカラーを簡易的にチェックするには、日焼けの仕方、肌色、瞳の色、髪質などを自然光の下で確認する方法があります。当店ではタブレットを使いいくつか簡単な質問に回答いただくことでパーソナルカラーを診断することができます。お気軽にご相談ください。
【1級眼鏡技能士の視点】パーソナルカラー別 似合うメガネの特徴
ここでは4タイプ別に、似合う色やフレームの特徴をご紹介します。 もちろん、これはあくまで「傾向」です。これを絶対のルールとしてではなく、「新しい相棒」を探すための「ヒント」としてご覧ください。
イエローベース・スプリング(春)さん
- 印象: 明るくキュート、若々しく活動的な印象。
- 似合う色: ライトブラウン、明るいゴールド、コーラルピンクなど、温かみのあるクリアな色
- フレーム: 明るい茶色の瞳を活かす、細めのメタルフレームや、軽やかなハーフリム。
- 【技能士Plus】: フレームは超弾性のβチタンのテンプルを使用したもので選ぶと、非常に軽く、長時間の趣味活動でも負担になりません。明るい色のセルフレームも、肌の透明感を引き立てます。

イエローベース・オータム(秋)さん
- 印象: 落ち着きがあり、シックで大人っぽい印象。
- 似合う色: ダークブラウン、モスグリーン、テラコッタ、べっ甲柄など、深みのあるリッチな色
- フレーム: 存在感のあるデザインも「掛けこなせる」タイプ。
- 【技能士Plus】: べっ甲柄や太めのセルフレームは魅力的ですが、40代からは「重さ」が負担になることも。当店では、重厚に見えても軽量な素材を選んだり、お鼻への負担を最小限にする「鼻パッド」の調整(フィッティング)を行うことで、デザイン性と快適性を両立させます。

ブルーベース・サマー(夏)さん
- 印象: 柔らかく上品、エレガントで涼やかな印象。
- 似合う色: ローズワイン、バイオレット、ライトグレー、ネイビーなど、ソフトでスモーキーな(くすみのある)色
- フレーム: 柔らかい瞳の印象に合わせ、細めのフレームやシルバー系のメタル素材。フチなし(ツーポイント)も上品にまとまります。
- 技能士Plus】: エレガントな天地の浅いフレームは、特に40代以降の「遠近両用レンズ」や「中近両用レンズ」を入れる際に注意が必要です。レンズの縦幅が狭すぎると、手元を見る範囲が狭くなってしまいます。上品な印象を保ちつつ、皆様の「見たい距離」に最適な視野を確保できるフレーム設計をご提案します。

ブルーベース・ウィンター(冬)さん
- 印象: シャープでクール、華やかでモダンな印象。
- 似合う色: ブラック(黒縁)、シルバー、ネイビー、ビビッドな色など、メリハリのあるクリアな色。
- フレーム: 瞳の強さに負けない、太めのフレームやデザイン性のあるもの。
- 【技能士Plus】:1級眼鏡作製技能士として、黒縁などの強いフレームの個性を活かしつつ調整を行います。


パーソナルカラー「だけ」で選んでいませんか?
ここまでパーソナルカラーについてお話ししましたが、私たち1級眼鏡作製技能士が常駐する専門店として、最もお伝えしたいことがあります。
それは、40代からのメガネ選びは、「似合う色」と「適切なレンズ度数と設計選択」と「フィッティング」の3つが揃って初めて成功する、ということです。
- 趣味に合わせた「推し活」や「レンズ」の提案 手元のスマホも、少し先のPC画面も、遠くのステージも…。40代からは、見たい距離に合わせたレンズ設計が不可欠です。遠近両用、中近両用(室内用)、近々両用(デスクワーク用)、あるいは長時間のスクリーン視聴をサポートする眼精疲労軽減レンズやブルーライトカットなど、皆様の「『好き』な時間」を最適化するレンズをご提案します。
- 究極の「似合う」は「フィッティング」から どんなに色が合っていても、メガネがズレていたり、傾いていたりしては台無しです。特に、高性能なレンズ(遠近両用など)ほど、調整が「見え方」を左右します。 皆様の耳の高さ、お顔の幅、鼻の形に合わせて完璧に調整されたメガネは、長時間かけていても疲れにくく、お顔に正しく乗ることで、初めてそのデザインとカラーの魅力を100%発揮できるのです。
まとめ
パーソナルカラーは、あなたの魅力を引き出す素晴らしい「入り口」です。 しかし、本当の「相棒」となるメガネは、その先の「あなたのライフスタイルに合わせたレンズ選び」と、「国家資格を持つ技能士による精密なフィッティング技術」が融合してこそ完成します。
「最近、手元が見づらくて趣味に集中できない」 「イベント用の、きちんとお洒落に見えるメガネが欲しい」 「自分に何が似合うのか、プロの視点で選んでほしい」
当店では、皆様の「好き」なこと、「見たい」もの、「お困りごと」を丁寧にお伺いし、パーソナルカラーの知識も活用しながら、視界も、印象も、掛け心地も諦めない、最適な一本をご提案いたします。 どうぞ、お気軽にご相談ください。

