MetaQuestの瞳孔間距離(=IPD)のお話
メタクエストの瞳孔間距離(=IPD)をきちんと設定していますか?
MetaQuest2ではIPD(=Inter Pupilary Distance(瞳孔間距離)を見る人に応じて3段階に調整することができます。
度付きレンズキットの販売を通じてMetaQuest2を使っている方々と話していると半分以上が「瞳孔間距離を調整していない」「わからないので適当に2の位置」でVRをしているようです。
眼鏡技術者としてはメガネと同様使う人の実際のIPD(瞳孔間距離)とVRゴーグルの設定IPDが異なる場合プリズムが発生して眼球の輻湊または解散が強要され疲れや見づらさの原因となります。ですのでできるかぎり合わせることをおすすめしています。
クエスト2では「1」が58mm「2」が63mm「3」が68mmとなっています。この中で自分瞳孔間距離に最も近いものを選ぶことでよりよいVR体験をすることができます。
自分のIPDを知る方法
とはいえ眼鏡業界の人間でもない限り自分の瞳孔間距離を知っている人はいないと思いますので、過去にメガネを作った経験がある方は購入したメガネ店に聞くのがお勧めです。
メガネ店では専用の瞳孔距離計でIPDを計測しているはずで、販売後も検眼時のデータを保管しているはずですので最も確実で正確だと思います。
その際メガネ業界では「IPD」という言い方は一般的ではないので単に「PD」または「遠用PD」とお聞きになるといいでしょう。
(下の図のように自分で鏡と定規をつかって測定することもできますが、未経験者ではなかなかハードルが高いと思います。)
定規を持って鏡の前に立ち自分の右目を閉じながら左目の左側角膜外縁(黒目の端)に定規の0を合わせる、その後定規を動かさずに左目を閉じ右目を開けて右目の左側角膜外縁位置(図中A)の数値を読み取り、読み取った数値がIPD(瞳孔間距離)となります。
メガネ作ったけど教えてもらえなかった方やメガネを作ったことが無い方はメガネのツチヤに来ていただきホームページ見たとおっしゃっていただければIPDを無料で測定させていただきます。
ちなみに発売元Oculusは人類の95パーセント以上はこの3通りのPDでカバーできると言っています。
しかし例えばPDが60mmの人は一番近い58mmを選択しても2mmズレてしまいます。
瞳孔間距離とIPDがずれるとプリズムが発生し、輻輳あるは解散が強要されて度数にもよりますが疲れや見づらさの原因になってしまいます。
メガネを作製するうえで2mmのズレは致命的ですがMeta社的にはVRゴーグルではコスト面を重視したのかもしれません。
ここは無段階調整できた初代QuestやHTC Viveの方がよかったと思いますし、次モデルでは改善を期待します。
瞳孔間距離(=IPD)を合わせてもVRが見づらい場合は屈折状態の問題(近視・乱視)かもしれません
「IPD(=瞳孔間距離)をきちんと設定したのに見づらい・・」
その場合は原因が他にある可能性があります。
IPDの設定も大事ですが、VRをより楽しむためにより重要なのはVRをしているときに目が適切な屈折状態であることがより重要です。
近視や乱視がある方がメガネを掛けないで、あるいは度数が合っていないメガネをかけていると最高のVR体験を楽しめません。
例えばメガネ無しで視力0.7の人がそのままVRゴーグルを使うとVRの世界でも0.7でしか見えないことになります。
また正しく両眼視ができていることも重要です。
軽度の近眼でもこのくらいの見え方の違いを体験できます
(画像はイメージです)
「IPDをしっかり調整しても思ったほどVRが見えないよ」という方はメガネ度数の変更や度付きレンズキットの使用を考えてみてはいかがしょうか?
メガネのツチヤではクエスト2と3用の度付きレンズキットの販売もしています。自身がVRヘビーユーザーでもある1級眼鏡作製技能士が通常のメガネとほぼ同等の視力検査を行い(約1時間)から加工まで行います。
老眼のせいではありません。むしろVRは老眼の無い世界です
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