今年も国内最大のメガネ展示会iOFTに行ってきました。

今年もメガネ業界最大の展示会iOFTが行われ、私も行ってきました。例年通り私は仕入れもしつつ朝からびっしりセミナーを入れて情報収集してきました。

今回のiOFTはファッション業界の展示会と併設だったことや円安で日本の商材が相対的に割安になったからか中国、東南アジア系のバイヤーが多く盛況でした。

一方で円安や材料、人件費の高騰を受けて新作フレームの(円建てでの)価格が上昇しており、いよいよ価格転嫁が本格化してきたのを感じます。

素材つながりで豊田中央研究所の開発したチタン合金「ゴムメタル」を使用した当店でも扱っている『DUN』というフレームがあるのですが、ゴムメタル自体の供給がなくなり全モデルβチタンへの変更が行われるとのこと。

メーカー担当者いわく素材が変更されても、掛け心地などは極力変わらないようにするとのことでしたがゴムメタル=DUNのイメージがあったので驚きました。

近年、世界に誇るフレームの生産地である鯖江はその技術力が高く評価され生産能力を上回る世界からの受注を受けています。

一方で鯖江のフレーム作りは熟練職人による人力による作業工程が多いため、急に生産量を増やせず一度在庫が切れると再入荷が1年後になるなどフレーム納期の深刻な遅延が問題になっています。

今回のiOFTではこうした状況を打開するインジェクションアセテートなどの生産効率を上げる新しい技術も目に付きました。

またメタバース関連ではここ最近iOFTでは必ずVR・MR・ARをテーマにした講演がおこなわれるのですが今年はARグラスの雄である日本XREAL社の中澤氏の講演が行われ、興味深く拝聴しました。

メガネ屋的にはARグラス型デバイスは屈折異常や老眼への対処など技術的な課題が大きいと思いますが、メタクエスト3に代表されるVRゴーグル型デバイスとMRの覇権をめぐり切磋琢磨していただきメタバースを盛り上げていただければなと感じています。